未来は夢ではない

未来の飛行機の話
大戦末期に日本やドイツはジェットエンジンの開発、最終的に名機になるようなものはできなかったが、原型はできた。その後旅客機はコメット、そして軍用機、テスト機ではXシリーズがマッハの壁に挑戦した。60年代に入ると旅客機はほとんどジェット化最高速度は800km/h台になる。戦闘機はファントムⅡあたりからマッハ2というレベルになる。が、実はこれは60年代の話。現行の航空機は軍民問わず基本性能や基本構造はそれほど変わっていないのである。
空自で言えば1980年代のF15が導入、1990年代に開発2000年に導入されたF2。このF2の方が先に退役が決まりF15は延命が決まったという。つまり未来の飛行機が最新ではないということになる。
理由はいろいろあるのだろうが、仮想敵国の装備が追いついていないということか。F22のような戦闘機を相手が保有していれば考えなければならないが、あれは安くない。アメリカもあの技術を放出しない。ロシアや中国でホイホイ作れるものでもないらしい。(開発はしているだろうが)
さらに最近テレビで見た空飛ぶクルマ、なんとプロペラの付いたドローンタイプである。お安く確実に空を飛ぶのならプロペラ機、もしくは回転翼機となる。
F35などは確かに最新のステルスデザインではあるが、エンジン1発、ABCタイプを作って大量生産で安く売る気満々である。ポイントは最高速が抑えられている。戦闘機の未来像は実は軍部にも見えていないのではないか。

未来のクルマ。
1960年代に日本でも軽自動車くらいならサラリーマンも持てるようになる。70年前後にはスカGをはじめとする高性能車が出てきて国産車の第一期黄金時代?となる。ところがオイルショックとマスキー法の70年代中頃、市場は大きいのに開発は排ガスに追われる。暗黒の時代だな。
80年代に入ると排ガス対策技術も定着して高性能化が可能になってきた。280Zとソアラの登場である。そしてセドグロとブルのターボ化。DOHCを作り続けていたトヨタセリカツインカムターボ。バブルを挟んでインプSTIランエボの戦いなど第二期黄金時代。この頃の話題はシーマ、パジェロの成功と3ローターコスモだったかな。クラウンの登録台数がカローラを抜くなんて話もあった。
そしてバブル後の失われた期間にトヨタが満を持してプリウスを発表する。ガソリンエンジンができて約100年、改良はされたものの基本的な構造は変わらない。すでに効率向上も限界に来ていた頃である。新しい内燃機関の発想はエンジン自体ではなくHVにするというのがトヨタの答え。乗ってみるとたしかに未来を感じたものだった。24年後の今、市販されている乗用車の8割(間違っていたらごめんなさい)がHV、PHV、EVとなっている。
ただし、EVが未来かというと難しい。さんざん議論されているが充電する場所と手間の問題、もしEVが何割かの保有数になったときに充電設備は間に合うのか。
そして今でもHVで問題になっている電池のリサイクルシステムはまだ数百万台を処理する能力は無いだろう。
いずれ石油は希少となり植物由来の廃油やアルコールが世の中に残ってこれを燃料とするスタンダードがやってくる。ダイムラーたちは天国で「やっぱり内燃機関だ」と言うだろう。