備蓄米放出せず「決断に誤りはなかった」

備蓄米放出せず「決断に誤りはなかった」 退任会見で坂本農水相
というYahooニュース。

結論から言えば誤りはなかった。それは農家やJAに対してである。農水省はそちらの方向を見ている役所なので言い分はあっている。
ただし、一般国民、つまり日本人の7割以上の人はこの政策によって米価が大幅に引き上げられたことに困っている。感情的な話でなく困っているのだ。それがわからないのが農水省なんだろうね。システムとしては仕方がないということだ。

今日は午後に国会で総理大臣が決まり、官邸で大臣が決まり、皇居で任命という政治には大きな1日ではあるが一般国民には大した影響も興味もない。誰が農水大臣をやってもお米は高いままだ。それどころか今日から食べ物から電気からはがきに至るまで値上げするという。一部の人には夢のような良い1日なんだろうけど私達には苦痛でしかない。日本だけでなくG7はすべてインフレで、と言い訳するのだろうけど、総生産や賃金などの要素を盛り込んで考えると日本は一番貧しい。裏を返せば新幹線ができた頃に戻ったということかもしれない。つまり本来の日本の経済力、政治がこんなものなのかも。
週末にスーパーに行くとかごにこれでもかと食料品を詰め込んで、長々とレジを占領して満足そうに支払いをしている人を多く見かける。食べ盛りの子供が3人も4人もいるならわかるが、そういう年齢層でもない。今話題のコストコ渋滞、地元のスーパーに比べてそんなに安いとも思えないのだけど大量買いしてニコニコしている人多数。後で何件かで分けると言い訳しているが、並んでまとめて買うほどのものでもなかろう。
日本人は「なんとなく豊か」という錯覚、感覚が麻痺しているような気がする。
そもそも日本は一部の都会だけ見て豊かだと思わされているが、個々の住宅事情を見る限り狭い部屋に押し込まれている。6畳くらいの部屋をいくつも作って「個室」と言っているが刑務所の個室と同等だ。家にいられないから休みに出たがるわけで。一種の仮釈放だな。
給与や貯蓄額の平均値と中央値が極端に違うのも一般人が豊かではない証拠だろう。