私の親は子供時代の戦中派、高卒後田舎から上京、高度成長期に私が生まれた。どう考えても富裕層ではない。風呂のない社宅に住み貰い物の絵本を読んでいた。私は高校大学と奨学金、外食など旅行以外でしたことないし、牛肉料理を食べた経験を思い出せない。
昭和の一般家庭なんてそんなものだった。貧しいのが普通だったのだ。どこの家庭も親たちは節約してなんとか暮らしていた。高度成長期というが中流以下はこんなものだった。高度成長に湧いた中小の工場経営や医師弁護士などの一部の業種が富裕層。サラリーマンでは金融マスコミ航空が良かったようだ。バブル景気の前後に私らは就職しているが、上記業種以外はなんの恩恵もなかった。
バブルが崩壊して低成長時代になってからの世代の人は不景気が標準になっている。さらにこの頃から競争社会の否定が始まり優劣をつけない、差別のない社会を良しとして教育もそうなった。給食は無理して全部食べる必要はないし、学校に行きたくなければ堂々と欠席できた。高校受験も定員が1.0倍。希望すれば勉強しなくても全員高校に合格できる。
向上心のない努力をしらない人たちが親になってその子どもたちがしっかり勉強して社会人になって頑張って働く、とはならないのである。
街のチンピラもでかい音を出して走っているバイクもモンスターペアレントも転売屋もあおり運転で捕まるやつもクレーマーも馬鹿みたいにSNSでけしからんと書き込むやつも突き詰めていけば貧困なのである。
さらに貧困は頭や体を使わない趣味に走る、外食やお酒だ。そしてそれが依存症になりアルコールだけでなくギャンブル、そして薬物へと進んでいく。そもそも金持ちはギャンブルなどしないのである。(例外はあるけど)
ここでのポイントは現状を悲観することではない。
政府のエライ人達はこれを容認している。教育費は徹底的にケチっている。経済政策は株価を上げるなど金持ちへ利益誘導。貧乏人には10万円をばらまくとか旅行するのに5000円助成するとか、高速利用金割引とか。貧困には現金をばらまけばいいと思っている。お陰で生活保護も順調に増えている。