アンドリューNDR114、映画評

1999年公開の映画をいまさら観た。
130分を超える大作。
原作は1976年に発表されたアイザック・アシモフSF小説である。
原作の空気感を大切にしたよくできた映画だった。
ロボット映画によくある反乱とか、政府が捕まえに来るというようなあらっぽい話は一切なし。
家庭用のロボットがひょんなことから感情を持つという話。
その感情を持つ過程が緻密に描かれる。
最初の家族のお父さんの半生。
その娘の一生。
その孫娘と。
と、限りある人間の寿命と充電と修理で永遠に生き続けるロボット。
そのロボットが感情を持ち、人間と同じ身体を欲し、
最後は200年後に人間と同じ寿命を手に入れる。
奥深い話なんだな。
派手なCGも戦いもない。
淡々とロボットと家族との関わりを描き続ける。
20年前、話題になったのかなあ。覚えていない。
映画祭で称賛されたという話も聞かなかった。
自称映画通という人たちには面白くない映画なのだろう。