1960年代の地図帳その2


テレビの情報番組でよく見る年齢別人口分布。
まだ1960年代は戦後20年程度だったからまだピラミッドの形をしているがよくよく見れば団塊の世代が膨らんだまま上昇を始めている。この地図帳が発行された1970年頃、団塊の世代のジュニアが生まれて子供の数が増えることになるが、団塊の世代の山を超えることはなく、さらにジュニアのジュニア世代はほぼ山がないまま推移していく。そしてこの図では75歳以上という括りになっている。現在団塊の世代はその75歳に差し掛かっていてこの図はキノコ状になっていくわけだ。60年前の編集者に予見できたかね。
もし、このときに予見して対策を取り始めていたら、現在のような年金制度破綻、健康保険破綻、介護保険導入、地方財政逼迫というのをある程度防げていた。それなのにこの時代にかんぽの宿など年金や保険料を湯水のようにハコモノなどに注ぎ込んでいたわけだ。

面白いのは東京五輪のときの人口、ではなく、表記。
総人口3,220百万人 と書いてある。小学生がこれをすんなり読めたのだろうか。漢字にルビこそふってはあるが、ちゃんと大人が見ても使えるような地図帳になっていた。今の小学校のように教科書に変なキャラクターがヒントを出したり、人気キャラクターが表紙のドリルなど当時は無かった。
さて総人口32億、中国が6.9億である。現在は、、、と思うとゾッとする。ただ、今の日本の問題を考えると人口増加は経済のエネルギーになるということか。ただこのスタミナドリンクは使用は1回だけ。そしてその後には少子化高齢化という難題を突きつけられる。人口が増えるほど高齢化は強くのしかかる。日本もこの海に囲まれ山が多い狭い国土に1億2千万人も詰め込まれたのだから。世界の歴史の中でも稀に見る経済成長を果たした、ということになっている。
大量の外国人観光客にヘラヘラして「日本はいいとこですよ」と浮かれているのを見ると経済大国の肯定感はもう無いな。