フォルクスワーゲンが大変

どのニュースでもトップ扱いである。
ところが、日本では該当車種は入ってきていないのだけどね。
ポイントを整理してみた。
その1、コンピューター
当たり前のことなのだが、改めて今のクルマはコンピューター制御なんだね。
プログラムされたとおりに加減速して、排気ガスまでコントロール。
今回のように測定時と実走行時で違う制御も可能ということだ。
VWは上り坂を検知してシフトアップのタイミングを遅らせる。
それがちょっと極端で個人的には嫌だ。
速度が落ちればちょっとアクセルを踏むよ。
その2、排ガスの検査
今回の事件で明らかになったが、排ガスの検査だけでなく
エンジン出力や燃費など全てどこかの車検場のようなところで測定。
実際に走らせているわけではないんだよね。
だから、リッター30キロというクルマを運転してみても
実燃費は20キロも行かないわけで。
また、エンジン出力にしてもヨーロッパ車の200馬力と国産車の200馬力は違う。
体感的には最低でも2割、スポーツタイプになると3割以上国産車がサバ読んでいる感じ。
加速感は馬力だけでなくトルク特性も関係するから、一概に決めつけられないが。
つまりどこでどのように測定するかによっていかようにもなるということ。
今回VWはそこに目をつけたわけだ。
その3、ディーゼル
教科書的なことで恐縮だが
エンジンは炭化水素と空気で動く。
炭化水素の炭素は不完全燃焼でCO一酸化炭素を発生する。
エンジンは高温高圧で燃やすのが望ましい。
空気の酸素を使って燃やすのだけど、高温高圧の条件下では窒素も燃えてしまう。
これが窒素酸化物NOxと呼ばれていて有害。
日本がガソリン、ノンターボ、大排気量にこだわるのはここだな。
低回転でトルクを出せば窒素酸化物が出ない。
燃焼室や点火系の改良で完全燃焼を低回転でできればCOも出にくい。
ディーゼルは高温高圧縮で点火して動くものなので窒素酸化物はついてまわる。
これ以上難しい話は他を読んでください。
というわけで、ちょっと販売を急ぎすぎたVWがズルをしてしまったということだ。
その4、本当にVWだけなのか
この事例は本当にVWだけなのか。
他社のディーゼルはできていて、VWだけができなかったのか。
VWだけのスキャンダルにしようと業界とアメリカが裏で取引するだろうか。
でも、今回の発覚は大学研究機関の測定値が発端だとか。
とすれば、他車のズルも芋づる式になるのか。