DVDが発売してもう一年になろうとしている今頃観た。
前説を見るだけでおおかたのアウトラインがわかるので見やすい。
実力派俳優・佐藤浩市×若手No.1女優・志田未来!
脇役も良い俳優で固めていて安定感がある運びである。
特にストーリーの設定をする最初の部分はドキュメンタリー風に映像をつないでいる。
変に説明がましいものもなく、スピード感があって良い。
前半のストーリーはマスコミ批判。
被害者加害者の家族に容赦なく襲いかかる。
アマゾンのレビューを見るとマスコミ批判のドラマと書いている方が多いようだが。
後半に入るとマスコミよりもっと非情なネットがストーリーを支配していく。
結果的には当事者でない限りマスコミから得た情報で踊らされているのだが
このネットの住人のお祭りを「犯罪」と位置づけているところが面白い。
またその誹謗中傷を暴力として至る所で表現している。
いつの間にかマスコミ批判ではなくなっていく。
本編では唐突にバッシングが冷めていくのだが、現実も期間は別にしてもこんな感じだろう。
加害者の家族の苦しみは東野圭吾も描いていて映画化されている。
犯罪を起こすことはもちろん不幸だが、それを第三者がいたずらに騒ぐことは
誰のためにも誰の幸せにもつながらない。
それでも嫌がっている無実の関係者をネチネチと追いかけるマスコミ代表を
佐々木蔵之介がうまいこと(オーバーアクションだが)演じている。
少年犯罪に対して甘い…とよく言われるのだが
実はその家族は大変なことになっているのだろうことがわかった気がする。