阪大病院で輸血ミス

専門家に聞きました。
☆救急で入ってきた患者にO型をとりあえず輸血するのは…
間違っていない。
かなり初歩的な血液学では緊急輸血の場合O型はAでもBでもABでも輸血できる。
緊急の場合はそうするけどすぐに調べてベストな血液を輸血する。
☆今回の事故はそれとは違う話なのか…
成分輸血の場合は話がちがってくる。
RCC(赤血球濃厚液)、FFP(新鮮凍結血漿)、PC(濃厚血小板)がある。
文面からの症状を見てRCCFFPが濃厚。
RCC(赤血球)は先にも書いたようにOには抗原がないのでAでも輸血できる。
しかしFFP(血漿)はO型血漿には抗A抗体、抗B抗体があるので輸血不可。
PC(血小板)も同様。
☆ニュースにはどちらか書いていないけど…
よく見ると「病院は同じ器具の中で解凍していた別の患者用の
O型の血液製剤を誤って投与した。」とある。
この中で解凍するのはFFPだけである。
RCC赤血球なので凍らせれば血球が壊れてしまうことは生物の授業で習う。
PCは固まりやすい血小板なので保存法は20度ぐらいで振とうしながら貯蔵する。
従ってFFPであることがわかる。
☆それが致命傷??
この辺はもう少し正確なデータがないと何とも言えないが
猛毒ではなく人の血液なので1パック2パックで気づけばたいしたことには
ならないのではないか。

          • -

人の命を預かる病院であるので間違いは許されないことはわからなくはないが
大量出血、重症患者を救急で受け入れて、死亡したのは病院のせいだと
開き直るというのも、鬼の首をとったかのように報道するのも
いかがなものだろうか。
ますます医者は割の合わない救急医療をやりたがらなくなる。
マスコミのやっていることはいずれ自分たちの命の問題になる。
かと言って病院のミスを全て見過ごすというのも納得できないし、
難しい問題である、ということを報道したらどうなんだ。