VIVANT最終回、オートガンのチャンバー

私が「えっ?」と思ったシーン。
ネットでも少数だが不思議に思っていた人はいた。

銃や弾の重さから渡されたグロックには弾は1発しか入っていないということを
乃木は見抜いていたってことですよね。
それならその1発を撃ってしまったらスライドが後端でストップしてしまい次弾は無いので撃つのは不可能だと乃木は認識していた筈なのにスライドは下がっていない。

最初はドラマに吸い込まれていて、「あー、撃った。なーんだ弾が入っていなかった」と思っていたが、後に乃木が「92Fは〇〇グラム、持ったときも〇〇グラム、弾は入っていないと思いました。」というセリフ。
オートガンはチャンバーに最初の弾を装弾する必要がある。マガジンを入れ替えたときなどはスライドを操作して一発目を装弾する必要がある。ドラマでは92Fを乃木に渡して「打て」と言うシーン。乃木のスキルなら渡された瞬間に相手を撃ち殺すことは可能。つまり敵と思っている乃木にチャンバーに装弾されたかたちで銃を渡すだろうか。
次にグロック、こちらは弾が一発だけ入っていたという設定。乃木は「試しに外れるように撃った」と言っているが。話はその後。スライドは元に戻っている。もし弾切れならスライドは下がったままになる。弾切れなのにスライドがもとに戻るのはおかしい。つまりその後のストーリーは矛盾である。
さらに調べると、チャンバーに次の弾が入っているかどうかは「loaded chamber indicator」でわかる。ということは機能が銃にあるかどうか。最新のオートガンには備わっているそうだ。グロックしかり、92Fは初期型にはないそうだが。
つまり乃木は重さを感じること無く、弾の有無を見てわかっていた。特殊部隊なら当然である。

さらに調べると、推測だがドラマ制作者にこの知識がまったくなかったとなっている。まあ、TBSならそれもありかと思っていたが。ちょっと待てよ、このドラマはドンパチするシーンが多い。つまりモデルガンを納品、発砲させる業者もいたのではないか、彼らはこのシーンをおかしいと思わなかったのか。
十分に手間とお金をかけたドラマであったが、最終回で特殊部隊としては初歩的な間違いというのはがっかり。
さらにこれまでの伏線を回収しているとも思えない。最終回での回収は公安の中にいた裏切り者、くらいだったかな。
あまり大掛かりにはしないで、前回の堺を使ったヒットドラマのように銀行の内幕を描くぐらいが身の程ではないか。