公務員の定年、4月1日から61歳に引き上げ

 現在60歳となっている国家公務員と地方公務員の定年が、4月1日から61歳に引き上げられる。
というニュース。

私は公務員に近い職場にいる。私は非正規なので私には関係ないニュースなのだが。
私と同年代の人は退職金をもらった上に、再雇用の形で優雅に働いている。(優雅という表現は語弊があるかもしれないが、非正規の私よりもという意味である)
ただし、一様に「給料が安い」という。退職をしての再雇用、60以上の新規雇用であるからたかが知れた収入になる。キャリアを活かしたいのなら公務員職以外を探すしかない。一般企業でも60以上の雇用は渋いと思うが。
私が思うに、今のシステムは基本的に変えないで最終的に65で退職金という形になるのではないか。現行制度でも50を過ぎたあたりから給料は上がらなくなる。管理職になればぐっと給料は良くなるが、仕事も重圧が増える上体力勝負。向いていない人がやるにはコスパが悪すぎる。私の先輩も部長クラスにまで登ったが退職後に早死にしてしまった。
私の父は在職中に大病して苦しんだ。なんとか60まで働いたがいくつかの再雇用の仕事を断り隠居を決めた。
私もまだ中堅の40のときに大病、非正規から正規の昇格を考えていたが家族の意見もあって非正規のまま還暦になった。
定年延長は「もっと働きたい」という前向きで仕事内容がフィットしている人はとてもいいことだが、そうでない人にとっては辛い時間の延長でしかない。とは、言っても多分60で給料がスカッと下げられて辞めるタイミングになるかと思うので、実質は変わらないだろう。再雇用より給料は上がるだろうが、仕事は当然フルタイムになり10歳20歳30歳若い人たちとほぼ同じことをやるわけで、老体には相当こたえるだろうな。
ところがである。実際に58歳59歳のヒラの職員を見てみると、とてもエネルギッシュなのである。20代30代の職員と遜色ない動き、体力面の劣性は経験値で見事に埋め合わせしている。再雇用やる気満々なのである。こういう人たちは65歳まで見事に働くことだろう。定年延長は悪いことではない。

私は非正規なので蚊帳の外。何歳になろうとも3月に仕事の依頼が来れば言われるがままにその職場に行くだけである。とりあえず色々経験したというキャリアとスキルと資格があるだけなのだが、それで還暦過ぎても食いつないでいけるのはまあ幸せなことなのか。