イルカと海水浴

福井県の海水浴場でイルカに噛まれるという事案が複数発生という。
危害を加える悪いイルカという話なのだが、ちょっと首を傾げる。海の水面にいる人間に危害を加えようとするのなら数針の切り傷では済まない気がする。
私は海洋生物の専門家ではないがイルカの機動力はショーで見られる通り。ものすごいスピードで泳ぎ数百kgある身体を数mの高さまで飛ばすことができる。
人間の手足をもぎ取る程度の能力は十分あるし、強い筋肉を使い尾びれで人間を叩くこともできるだろう。専門家も言っていたが、子供のイルカがじゃれていたのではないかと推測する。そもそも野生生物はそう簡単に人間に寄ってこない。海水浴場のようなところならなおさらである。それがよってきて甘噛したというところが、襲うという言葉が合わないのである。
私たちは野生の生物と共存できないのである。自然界は食うか食われるかなのである。さらに人間は食物連鎖や生物ピラミッドではずいぶん下の方なのである。自然の中では肉食動物に簡単に負ける。うさぎやリスには勝てるかもしれないが鹿ややぎには負けるだろう。人間は道具を使えるから強いと思っているだけである。
まして水中(水面)ではイワシの群れにも負けてしまうだろう。私たちは今一度自然に対する畏怖を考えるべきなのである。

山岳遭難や川の中州に取り残されるのもキャンプ場で子供がいなくなるのも自然に対する何かがかけているのである。自然は人間に対してそこまで寛容ではない。