森のクマさん

2日午前7時頃、JR喜多方駅から北西の福島県喜多方市中心部にクマ(体長約1メートル)が現れ出勤しようと自宅を出た住民の50歳代男性が襲われた。
というニュース。
以前にも何回となくここで書いているのでまたかと思う人はスルーしてください。
そもそもはクマが街に降りてきたのではなく人間が山に侵攻したのだ。
よく街に降りてきた野生動物を捕まえたあと山に返した、とイイコトした感でコメントしている。
が、そんな理屈は意味がない。
山にいられなくなって街に降りてきたと判断すべき。
私達人間一人が1年間生きていくのにどのくらいの田んぼと畑が必要なのか。
たとえ肉食動物としても捕食される草食動物のことを考えれば田畑に換算は同じ意味だ。
当然自然林ともなればすべての土地で食料が調達できるわけではないからそれだけ広い土地が必要になる。
人間は保護保護と動物を殺さないことを錦の御旗にしてきたが実際に山林を侵食すれば野生動物を殺すのと同じ意味。
生きるスペースを確保しないで保護だけしていればあぶれた動物が田畑を荒らしたり人家に近寄る。
どうせ東大文系出のエリートに食物連鎖や生物ピラミッドの話をしてもわかんねえだろうな。
予算だの補助金だの地元議員だのと説明すればすぐわかるのだろうけど。
さらに10月から11月にかけて腹を空かせて街に降りてくるようなクマはこの冬はこせないだろう。
この時期は冬眠に向けて皮下脂肪を貯める時期だからね。
もうね、日本列島で野生動物と人間の共生なんて絵に描いた餅なんだよ。
一度この関係の法律をリセットして専門家に地域ごとに自然保護について決め直して欲しい。
本当に保護したければ知床や西表島のように人が入らない自然保護にすべきだ。

周りを道路や柵で囲われた林を「自然豊かだ」などというバカがなんと多いことか。
生物の講義でビオトープを作るというネタがある。
実際に敷地の中で作ろうとするとこれが難しい。
食物連鎖、炭素の循環といったいくつかの生物の化学反応をクリアしなければならない。
ただ植物が生えているだけじゃダメなんだ。
そしてもしも20坪程度のビオトープにたぬきやイタチやカラスなどの中型動物が侵入すればあらされて御破算になる。
先程も書いたように中型動物やクマやイノシシのような大型動物を育てる自然環境は莫大な大きさが必要だということがわかる。
野生動物1匹が必要な山林の面積、実際の生息数など専門家が計算するのは大した手間ではない。
どう見ても山林の面積が不足している。にも関わらず保護しようと言う。
必要なのは保護ではない。
増えすぎて困っている鳥をはじめとしてクマ、鹿、イノシシなどは本来人間がタンパク源として食すもの。
自然環境を保護して神の恵みとして食すのが正しい共生ではないのか。