勉強しても成績が上がらない

夕方、退勤しようという時間に真面目そうな男子が研究室にきた。
先日の試験で点数の悪い生徒を追試したのだが追試の成績も今ひとつの学生だった。
一所懸命勉強しているのだが点数がとれないとのお悩みであった。
それなりの時間をかけて勉強しているのに成果が出ないとのこと。
どれどれ、答案を見てみると…。
確かにひどい答案である。
基礎的事項が出来ていない。
本当に勉強したのかと逆に問いたい。
広い試験範囲をただダラダラと勉強してもダメなようだ。
試験範囲の中でもここだけは完璧に…という取捨選択が必要だ。
特に不得意な教科ほど浅く広く勉強しようとする傾向がある。
実は
私も赤点必至の分析化学の講義の教授に相談に行ったことがある。
大して勉強していないアホな学生の訪問にもかかわらず教授は丁寧に指導してくれた。
おかげでその講座は無事クリアしたどころかその教授を慕って
4年の時は卒論、卒業研究をその教授の研究室で過ごすことに。
さらに卒業後も年に数度は必ずお会いして今だに教授願っている。
何十年のお付き合いである。
そんなことを脳裏に思い出しつつ、当時教授に諭されたようなことを
偉そうにその真面目そうな男子に話をしてやった。