ジャンボジェット機と綱引き


最近この手のニュースをたまに見る。
空の日の成田空港のこのイベントが最初なのだろうか。
イベントそのものはおもしろく、参加者も間近で747が見られるという。
こどもたちはさぞ喜んだことだろう。(マニアのお父さんたちも)
さて、このニュースのつっこみどころを。
ジャンボを引っ張る力はどのくらい必要だろうか。
重さが160トンとのことなので160トンの力が必要か。
答えはもちろんNOである。
160トンの力を小学生数十人で作り出せるものではない。
理論値は0(ゼロ)N(ニュートン)である。
おもりを持ち上げる場合は重力に対して仕事をする。
従ってジャンボ機を真上に引き上げるときは160トンの力
160000×9.8=1568000Nとなる。
ところがこの事例では横に引っ張っている。
従って重力は関係ないので理論値は0Nである。
ところが現実は摩擦力が働くのでそれに対する仕事が必要となる。
基本的には車軸の摩擦、タイヤと地面の摩擦が働く。
それでもよく整備された航空機なのでほんの数十人の力で動かせることになる。
磁気浮上のリニアモーターカーなどは地面との接触摩擦が全くないため
一人で大きな車両を動かすことができる。
ゲーセンのエアホッケーでも摩擦がほとんどない運動を経験することができる。
…こんな屁理屈を考えながらこのニュースを見るヤツはいないかあ。
160トンのジャンボ機を引っ張れた!、でいいのか。
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