理科離れと学校と役人

国際教育到達度評価学会の調査結果が話題となった。
日本は理数科の点数は上位になったものの徐々に低下。
中学生の家庭学習時間は平均の半分以下の1時間とのこと。
家でほとんど勉強しないのに成績がいいというのは
学校教育がかなり良くて、それにほとんど依存しているということ。
それなのに文科省理科離れを止めるために学校に
さらなる負担を乗せようとしている。
さらに昨日の報道ステ。
日本のかなりの学校の建物が耐震基準を下回っているとのこと。
その中で200万人の子供が生活している。
2000億円の予算が無いとのこと。
だから修理できないそうだ。
ちなみに日本はGDPに対する教育予算の割合が最下位だそうだ。
その少ない予算も文科省の役人や地方の役人が無駄に浪費している。
こんな事だから理科離れが進む。
理科というのは現象に対して理論を重ねていき説明するというもの。
全ての現象は理論の上に成り立っていることを学ぶ。
ところが日本の現実は、子供の命を守るのに数千億円かかるのを無視して
自分たちの天下り先の公益法人に12兆円つぎ込むことを優先する。
予算をあまらせてはいけないと年度末に道路工事、物品の購入が増える。
利益誘導のための既得権益は絶対に手放さない。
これは理論ではなく保身と出世と損得だけの世界である。
この人たちがこつこつ働く人たちのあがりをピンハネして
甘い汁を(無料タクシーのなかでも)すっている。
こつこつ研究している人たちからは予算削減と威張っている。
こんな大人を見てこつこつ面倒な理論が多い理科をがんばろうとは
思わなくなるだろう。
だったら単語や年号を覚えるだけの教科を勉強して
いろいろなテストで良い点をとって官僚になって、
後は保身と金のことだけ考えている方が得だし
頭もそれほど使わなくてもすむとおもうだろう。
人員を削られ、予算も削られ、設備も老朽化した学校だけで
理科離れを止めようなんてちゃんちゃらおかしい。