能登半島の悲劇

1月5日くらいからようやく通常のニュースをやるようになり、能登半島地震の惨状が伝えられるようになった。私も気になっていたのだが、元日であるので観光客や帰省客が沢山いたはずではないか、という疑問に今朝の情報番組で帰省した2家族と迎い入れた実家の親の全員が死亡という痛ましい話。仕事で夕食に合流しようとしていた50代のお父さんだけが生き残って死体の確認をやっていたという。何の落ち度もない人たちまで天災は非情である。

津波の被害についても、被災した方たちにはお見舞いしたい。
ただし、津波被害の範囲は海岸線の限定的な地域に限られていた。すぐに逃げる事ができたので人的被害は最小限だったと考えられる。建物被害の映像を見たが海岸線からすぐ、海が綺麗に見えることから防潮堤もない。海を見ながらのんびり暮らしたいという人の思い描く景色ではないか。海の近くに住むということは塩害、高潮、強風、そして津波と大変なことも多いのだけどそれ以上にいいことも多い。統計的に災害は忘れた頃にやってくる、と言われている。(統計的???) また、家を建て直して住めばよい。家だって半永久的に住めるわけではない。何十年に一回は建て替えることも必要だろう。ぜひともそんな気持ちで試練と闘って欲しい。

火事場泥棒
21歳の若者が捕まったとのこと。ぜひ名前も顔もさらして二度ととは言わないが10年ぐらいは立ち直れないくらいにして欲しい。それで他の犯行を抑止して欲しい。こういう最低のやつのニュースを見聞きするのも不快だ。

土地の隆起
今回の震源活断層は横にも縦にもズレた凶悪な地震であった。建物の損壊が酷く津波も発生したわけだ。地震で隆起するというのを実際に観察できるのは地質学としては貴重な資料だ。何もなければ浸食や風化によって地表は削られていく。山は低くなり海岸線は後退していく。それでは日本は海に沈んでしまう。ところが地殻変動で定期的に隆起する活動が起きているわけだ。地質年代に対して人間の寿命はあまりにも短い。生きているうちにそういう現象を観察できるというのは貴重なんだ。
話はズレるが小笠原の西之島、火山活動で古い島が溶岩で覆われ新しい地面も含めて新しい土地ができた。つまり生態系はリセットされた。これも科学者には千載一遇のこと。自然災害は人間にとっては悪いことだが、全てがダメということではない。