はだしのゲンと広島教育委員会

ぼーっとテレビを見ていたら、「はだしのゲン」はなぜ教材から消えたのか、というネタ。以前にもこんな話を聞いたことがあったので興味深く見た。
廃止にした理由が面白い、「他人の池の鯉を釣って盗んで家族に届ける」というのが教育上よろしくない。もう一つは、げんが周囲を勇気づけようと「浪曲」を歌うのだが今の小学生にはわからない。
木を見て森を見ず、そんな些細なところで引っかかっていて原爆と平和の教育とは関係ないではないか。
次に教員へのアンケート結果、もう少しはだしのゲンに思い入れがある意見がたくさん出るかと思いきや、いいも悪いも半々、どちらでもいいが一番多かった。現場の教員にとっても平和教育は名ばかり、表面的な授業にしたいみたいだ。
そして、大トリは横槍をいれた保守系の団体。げんたちは国家も天皇も助けてくれないことを批判するのがお気に召さないらしい。

はだしのゲンは後世に伝えようと子供にも読みやすい漫画形式にして作者は訴える。80年前のことである。行動や発言が今の子供に理解されないことも多かろえう。だからカットしてしまうというのは教育の放棄だな。
新しい教科書は「〇〇さんの証言」みたいな形で奥行きのない話ばかりだ。広島の教員はこのくらいの薄さのほうが授業がやりやすいと言うことなんだろう。

もう一つ気になったのが、教科書選定の責任者のオバハン、通り一遍の薄い話しかしない、貴社が議事録でこんな発言があったはずなんですけと、と聞いてものらりくらり。保守系の団体の偉い人が委員会にはだしのゲンは不適切だと申し入れたという質問にも「そんな申し入れは一切ありません」と突っぱねた。
役所で偉くなるのはこのくらいの嘘を堂々と言えなければならない、うちの本社でも失言に気をつけて威張っているエライ人がいる。