富豪ら搭乗「タイタニック見学ツアー」潜水艇が消息不明

富豪ら搭乗「タイタニック見学ツアー」潜水艇が消息不明
専門家も驚く「しんかい6500を娯楽に使うようなもの」
というヤフーニュース。

他の証言では、この潜水艇はテスト機のような存在で、一回潜るごとにいろいろ確認、経験値を上げていると言う。
そもそも、数千mの深海に潜るというのは冒険旅行、航空機や遊覧船のような旅客輸送とは違う。航空機に関しては1970年代までは定期的に墜落事故が報道されていた。事故が減ったのはB747ジャンボ機の登場によるものが大きい。あれは大きいだけでなく安全性を高めた傑作機でもある。1985年の御巣鷹山事故でケチがついてしまったが最も安全な航空機の肩書は変わらない。御巣鷹山事故以降さらに航空機の安全性は高まった。安全は犠牲の上に成り立つものだ。
それに引き換え潜水艇はまだまだテスト飛行の状態で1000m潜れる船は世界でも少ない。深海に潜る需要がどこまであるか分からないが、それほど経験値が高くない。
それを今回のように商業航海みたいな形で一般客を乗せるのだから客のほうがリスクを理解すべきだ。深海に潜るのと宇宙ステーションに行くのは同等のリスク、100回に1回ぐらいの事故のリスクは伴うのであろう。スペースシャトル計画でさえ2回の爆発事故、全員死亡だった。
おせっかいなマスコミはタイタニックツアーがお一人様3500万円だとか。高いのか相応なのかピンとこない。潜るのは3500万円で助けてもらうのは人道的にタダ、というのも一般市民の私には理解できない世界観である。
見方を変えれば、観光でわざわざタイタニックを見に来るというのは海に沈んだ1500人の亡霊たちには許せなかったのか。彼らは亡霊たちに海の底に引き寄せられてしまったと考えるのはそれほど突飛なことでもなかろう。