鎮魂の1日

3.11である。関東より北側の多くの人が嫌な思いをした。
特に東北地方太平洋沿岸では、大惨事となったわけで。さらに福島では人災とも思える原発事故。地震ではない災害まで引き起こした。
テレビでは、何を伝えたいのかわからない番組が多くなる。
1.忘れないで
震災後、震災にかかわる遺構を「おもいだすから壊してくれ」という遺族の強い意見でさら地にしていった。にも関わらず時間が経ってから「忘れないで」というのはいかがなものか。親族を失うという悲しみを感情にまかせて社会にぶつけるのは、時間が経つと失敗したことに気づく。忘れてはいけないのはこれからなのである。どんな惨事があったかを江戸時代みたいな口伝えと石碑だけでは。

2.福島双葉町の復興
11年目にして一部が住めるようになったという。さあ、ということでお約束の箱物が整備されたというのだが。もともとの人口が8000人程度。住めるようになったから、と言っても戻ってくる意思がある元町民は10%程度だそうだ。理由は簡単で避難先での生活が安定してしまったため。人口が数千人の田舎町より、数十万の都市のほうが生活しやすいし教育や通勤にも有利である。
にも関わらずたかだか1000人の住民のための新築の施設や箱物はあまりにも豪華すぎる。もともと不便な田舎町での復興が意味するものは何なのか。

3.復興税
地震津波は自然災害である。なのになぜか私達から罰金のように税金が取られている。原発事故の責任も東電が負うべきなのか国策として推進した国が負うべきなのか、ウヤムヤのまま資金が投入されている。結局、私が支払っている税金と私が支払っている東電料金から支出されているわけで。
築数十年の家を失って新築の家に移り住むのが復興なのか。壊れた橋や道路を直すのは復興だが、それまでなかったはずの新しい道路や橋やトンネルを作るのも復興なのか。