あの忌まわしい3.11がもうすぐくる。
あんな怖い思いをしたのは初めてだ。
バイクで事故を起こした時も「ああ、しまった、ぶつかる」などと
自分が置かれた状況をある程度理解できた。
ところが大地震は平穏に生活している時にいきなりである。
何がどうなるのかまったくわからないままうろたえるだけだ。
これは怖い。
さらに、沿岸各地ではあの地獄絵図のような津波である。
そして、帰宅困難者、買い占め、ガソリン不足、ダメ押しに原発事故。
日本の終末だと思った。
さて、最近のTVを見ると必ず震災関連のネタをやる。
それもこんなに苦労しています、と一般人が出てくる。
例の恐怖を覚えるとかで津波映像はほとんど流さないで
老人たちの顔ばかり映している。
津波に遭われた方や関係者なら、感じるものも大きいだろうけど
遠く離れたわたしたちには今一つ伝わらない。
その一つが、復興が進まない。
私は現地をこの目で見てきたが、とにかく大変な被害である。
そんなに早くホイホイと元通りになるわけもない。
そして、生活の安定。
実はここがネックで、行政や国家が直接恵んでくれることはない。
仮設住宅や家財などある程度のものは支給もあるだろうけど
国家や行政が直接個人に家を建てるお金を与えたりしないのである。
原発の推進費も同様で、地元はうるおったと私も思っていたが
あのお金は個人宅にはいかないで、建物や施設という箱物に使われていた。
地元では雇用や消費では恩恵を受けたかもしれないが
普通の家庭、農家などは一切いいことはない。
それで、原発事故で土地を出て行けとなったのだから怒りもひとしおだろう。
復興予算というのもほとんどが役所と公共事業で山分け。(NHKがすっぱ抜いた)
なかなか本当に困っている人には届かないようである。