ワイドナショー、今田の話

ドナショーは松本不在だったが楽しめた。
その中で、少子化対策についてのやり取りは良かった。
金銭面以外にも、仕事と子育ての両立に無理があるなど意見が出た上で「これを聞いた若い人たちは子育てしたいとは思わない」というすごく当たり前な意見。
何かを無料化するとか、月に5000円もらえるから子育てしようという感じにはならない。
さらに、財源もはっきりしないことから、防衛費のように本気でやるつもりもない。
さらに、今の対策が生きてくるのは20年後ということもわかっていないだろう。
と、子育ての経験も興味もない私には新鮮なやり取りだった。
保育園無料、医療費無料、給食費無料、授業料免除、5000円補助金と次々に少子化対策すると言ってその分大増税となれば、結局プラマイゼロではないか。つまりお金の話をしても前進しない。

そもそもの少子化の原因の一位は女性の社会進出。女性もフルタイムで働くこと。そこで、いくら有給休暇をもらえたとしても、その分の仕事を誰がするのかを決めていない。子供が熱を出して早退しても、なんとかなると思っているところに女性の社会進出を認めていない。女性はパートさんで代わりのパートさんを入れればいい、という感覚が根強くある。子育て休暇の制度だけではだめなことぐらい、東大を出た役人や議員ならわかりそうなものだが、わからないのか。
一度、役人や議員に市役所でも企業でも出向してもらって、自分の部署で女性が「子供が熱をだした」と休まれたときの大変さを経験してほしい。
私だって、帰りに保育園に迎えに行かなければ、とか、スーパーで買い物して夕食作らなければならない、のに、今日の増えた分の仕事は定刻に終わるのか。という子育ての世代の気持ちが本当にわかっているのか。

話はズレるが、ヤフーニュースでも度々取り上げられるPTA役員問題。
PTAなどそもそもお母さんは主婦である、というのが前提条件。女性の社会進出などこれっぽっちも考えていない。それを平等にという錦の御旗で輪番制にするものだから、仕事を持つ母親たちには大変なストレスなのだそうだ。昼間、家事以外にやることがない人がやればいい、と仕事を持つお母さんたちはみんな思っているのだろうな。

もう一つ、ワイドナショーで今田が「私はこれまで好き勝手に生きてきたから、結婚して、子育てで多少窮屈な思いをしても我慢できる」という発言に大いに同意した。幸せというのは窮屈なものなのかもしれない。
鎌倉殿でも権力を握った人たちが幸せそうには見えない。いつも何かに怯え何かを攻撃することばかり考えている。お金や権力は取得する魅力はあるが、取得したあとに幸せになることはほとんどない。

老後の楽園みたいな番組がある。60歳で会社をやめて、やりたかった〇〇店を開業、それなりに繁盛したとしても、10年も続かないだろう。施設の老朽化、客の減少、体力の限界で結局たたむことになる。若い頃からずっとやりたかった〇〇の店、夢がかなったあとが怖いのである。もちろん、そんな話を番組でするわけもない。幸せとは簡単に手に入れてはいけないものなのか。