スーパーの「黒船」、相次ぐ日本撤退=安さだけでは

ウォルマートや仏カルフール、独メトロ、英テスコ、米コストコ・ホールセール
多額の負債を抱え、1990年代後半から経営危機に陥っていたダイエーを横目に、
欧米の大手スーパーが続々と日本に進出した。
しかし、カルフールは05年、テスコは13年に撤退した。
そして、今回はウォルマートだという。
人口減だとか、価値がないと買わないとか、小難しい評論をいくつか読んだが
早い話が思ったより売れなかった、つまり庶民はそんなに金を持っていない。
ウォルマート西友は安さ追求でよく頑張っていると思う。
が、コストコなどの海外資本のスーパーのようなたくさん買えば安い、
というやり方は日本の市場には合わないし、ますます合わなくなっている。
そもそも日本の家は小さく冷蔵庫も小さくためておくところがない。
さらに、少子化核家族化で3人以上の世帯が極端に減っているし。
そして、何よりも大きなポイントはスーパーを利用する客層の収入は増えていない。
1990年代から生活水準は一つも良くなっていないのだ。
株価が上がっても給料が上がったのは一部上場企業だけ。
ここでも富の集中である。
1990年代にタイエーが傾いたのは、バブル経済の失策だけではなかった。
そして、ダメ押しがネットショップかな。
私も量販店の店内でスマホを使って価格調査する。
大抵が送料込みでネットのほうが安い。
さらに
田舎の街道沿いに大型スーパーや電機量販店が開店して人を集めている。
埼玉の人は埼玉のいいところというアンケートで「レイクタウンがある」と答えるそうだ。
田舎の人にとってはたくさんの人が集まって、それなりに時間が潰せる
大型店が魅力のようである。が、ここに安さとか利便性はない。
この日本独特の文化、価値観が黒船には理解できなかったのだろう。