トヨタ新型シエンタ試乗


トヨタ店で新型シエンタ試乗した。
スポーツ、四駆好きとしては一番遠ざけたいのがファミリーカーだ。ノアボクシーやシエンタフリードは一番キライな車である。と、言いつつルーミーは気に入って乗っていた。ファミリーカーの利点はとにかく扱いやすい、便利ということ。送り迎えや買い物という普段一番使うところに特化した車なのだ。シエンタはその最右翼である。5ナンバー3列シートコンパクト、軽ではなし得ない究極のファミリーカーなのである。当然先代、先々代と好調な売上、満を持してのFMC
さらに走行性能など興味のない人が購入する前提なので、実際町中でシエンタの後ろを走ると、運転の下手なやつがとにかく多いのである。(該当しない人ごめんなさい)。前置きが長くなったが、私はシエンタがそれだけ嫌いだと言うことだ。便利を武器に他の利点を取り去った車である。つまり、車がすきだとか、運転が好きだとか、走行性能のかこだわりのある人は手を出さない。さらにズングリムックリでかっこ悪い。

新型シエンタを試乗しますか、と営業マンに聞かれた。もともと私が好きではないことは営業マンも知っていたし。でも嫌いだと試乗しないというのは間違っている。私は車好きだからね。
というわけで、キーを受け取り試乗車に乗る。
HVの上級グレード、テレスコピックでポジションも一発で決まった。久しぶりのHVでシフトレバーでちょっとあたふたしたあと走り出す。国道に出てすぐにわかったのはこれまでのトヨタのHVの中でも走り出した感触がいいということ。ヤリス、アクアとトヨタのHVのフィーリングがどんどん良くなっているのは感じていたが。
交通量の多い街乗りではベストに近い。具体的にはエンジンとモーターのバランスが良い。40km/hまでのモーターのフィーリングがいいのである。さらにアクセルを踏み込んでエンジンパワー全開となると3列シートのそこそこ重い車だとわかってしまう。
次に乗り心地、コーナリングである。大した加速力でもないのにフィーリングがいいと思わせるのはボディ剛性、トヨタ自慢の高剛性ボディなのはすぐにわかった。それにしてもいいのである。重心が高い安っぽいコンパクトなのにちゃんと曲がるしロールも最小限。大したものである。
試乗コースを2周させてもらっての感想は「欠点がない」ということだ。スポーツ走行はやらないにしても町中をそこそこ飛ばしている私が不満がないと言うのはすごいことだ。
7人乗ではなく5人乗で、というなら「ルーミー」を勧められるのだろうがルーミーはダイハツの車である。トヨタが作ったシエンタはルーミーの上を行く。(ルーミーは発売時期が古いが)
カタログをみると私のようなユーザーの意見もわかっていて、サードシートを格納してセカンドシートもたたむと自転車も運べるとか。
シエンタを褒めたくないのだが、今売られている車の中で一番街乗りに適した車である。