トヨタにとってはドル箱の5ナンバーミニバンの新型である。
今日はGRの新車点検でトヨタ店へ、待っている間に試乗をすすめられた。
「こういう車はお好きではないでしょうけど」と控えめなすすめ方だったが、嫌いだから乗らないというのは私の主義に反する。最新の車には、特に売れる車には興味がある。案内されたのはHVの革張りシート、多分一番いいやつ。乗り出し400万円だそうだ。
お好きな人には外見の違いなどいろいろ気づくだろうが、私から見ればライトやグリルのデザインがちょっと違うだけでトヨタも日産もホンダも全部おなじに見える。3列シートで室内容積を確保しようとすれば同じ形になるわけで。エンジンルームをフロントに設定している限り同じ形はずっと続くだろう。
乗り込んでみる。普段乗用タイプの車しか乗っていないのでとても広々である。フロントウインドウを寝かせてダッシュボードの上を広くしたこともあるのか。
スタートボタンを押して慣れないレバーの使い方をきいてDに入れて走り出す。さすが最新HV、スムーズに動き出す。道路にでて流れに乗るために加速、エンジンが始動するまでとにかく快適、トルクも十分。さらに新型だけあってボデイ剛性がよくなっているようでハンドルの動きどおりにノーズが向く。5ナンバーサイズだけあって運転しやすい。ただし5ナンバーサイズと書いたが全幅は1730で正確には3ナンバーである。
広い道にでてアクセルを踏んでさらに加速する。エンジンも盛大に回っている、ハズなんだがスピードの伸びがない。サイドブレーキを引きずっているのかと確認したほど。こういう車を買う人はそういう性能は必要ないということか。確かに普段の道路でなかなか加速しないミニバンの後ろでいつも舌打ちしている。理由がようやくわかった。
どちらにしろ40から50km/hまではスムーズに加速するので混んでいる道を走るのには十分。乗り心地は一回り大きい車のようにどっしりした感じだし。速く走るための車ではない。お子さんのいるご家庭では他に選択肢がないということか。最低グレードでも本体300万円超え、基本的な部分にお金がかかっているということだ。50km/h以下ではひらりひらりとしっかりしたコーナリングが楽しめる。
