性能アップ、、必要なし


ちょっと前の話だが、JR北海道で高速運転できる車両の開発断念というニュースがあった。
新幹線では少しでも高速運転という技術開発や更新が行われている。当然在来線でもあって然るべきなんだけど。世の中そんなに簡単ではないらしい。
在来線で120km/h運転は幹線では珍しくなくなった。関東より関西でその傾向は顕著でたまに関西の電車に乗るとスピードにびっくりする。
ところがである。いくつか実例はあるのだけどピックアップすると、昭和の頃に振り子電車が実用化されてスピードアップが実現した。同時期にガスタービンエンジンが開発、テスト段階になった。非電化区間でも120以上の高速運転が可能になるはずだったが、コストの問題と線路の高速化に伴う維持費の問題で実用化しなかった。
似たような話では中央線あずさが振り子を含めた新型車両で高速化という計画。新型車両では140km/h運転も実用化となったのだけど、線路や路盤への負荷がネックになって最高速アップはならなかった。
そして今回のJR北海道も車両の高速化は可能だったが路盤への負荷がコストに見合わないと実用化断念となったという。
高速化への駆け引きは鉄道ならではだね。SLの時代は線路に対する車輪の荷重の問題で従輪を増やしてローカル線への大型機関車の乗り入れを、ということがあった。

もう一つ
技術開発がもっとも盛んな航空業界、と思いきや、つい先日航自衛隊から最後のファントムが引退した。ファントムは1960年代の機体である。今は2020年代である。とんでもない長寿だと世界の航空ファンは思った。実は現在空自の主力機イーグルも1970年代の機体である。空自への運用は1980年、すでに40年近く使っているのだけど、なんと更新改造で更に20年位寿命が伸びたそうだ。
何が言いたいかと言えば、実はこの数十年それほど技術革新が起きていないということだ。電子制御や情報機能やステルス性能など進んではいるが基本的な飛行機能は最高速や旋回性能も含めてたいした進化はしていないようだ。
空自はステルス機に食指を伸ばしているが、防衛のみの戦闘機にそれほどのステルス性能は必要ない気もするし。
機体の老朽化以外の機体の更新には慎重になるということだ。F2は優れた機体なのだが新素材が裏目に出て更新時期になってしまった。おかげでF35が配備されている。