エネルギー問題の行き着く先

トヨタが水素燃料のクルマでレースをした。
CMにも出てくるが、実はこれがすごいことなんだな。
トヨタは時代の先を見据えている。
それがEVである。
電気で動くEVが未来だと思っている人が多い。
電気で動くことは本当にエネルギー問題の解決になるのか。
一番の問題は充電池である。(科学では蓄電池が正しい)
以前にもここで書いたが、電気を貯めることは物理的には正しくない。
正確には電気を使って化学反応で物質を変化させて、その可逆反応で電気を作る。
つまりためているのではなく化学変化を起こしている。
ポイントはその化学変化は大きな電気抵抗となり電気をロスする。(内部抵抗という)
小さなスマホのバッテリーなら大したロスでもないが、EVとなるとバカにできない。
つまり充電に使った電気量と出力できる電気量に大きな差が出る。
さらに充電池は寿命が短い。スマホなら4年程度。それでも数年前より倍近くになった。
つまりEVは絵に描いた餅、最初はいい感じだがすぐにボロが出る。
原発に頼れなくなった電気事情、化石燃料を燃やして電気を作るしかない。
ここで、太陽光だの風力だの潮力だのと言うやつが増えるわけだが。
太陽がでている昼間だけ、曇りや雨の日はダメという太陽光発電
風が弱い日は発電量0の風力発電
かなり弱い流れの潮の干満で大量の電力を取り出せるわけもなく。
さらに電気は貯められない。
常に変化する自然の力で安定して必要な電気を取り出せるわけもない。
ここで登場するのが水素なんだな。
水素は地球上にたくさんあるが大抵はエネルギー準位の一番低い水である。
不安定に出力される自然を使った電気エネルギーを水の電気分解に使う。
効率など関係ない、とにかく作られた電気を無駄なく水素に変えるわけだ。
水素としては貯めておける。これが大切なんだな。
水素をまた電気に戻すのが燃料電池、直接酸化してエネルギーに変えるのが水素エンジンだ。
つまり50年後100年後の再生可能エネルギーは太陽光でもなく風力でもない。
水素なんだろうね。
その水素を作るために太陽光や風力があると考えるべき。
先日のニュースでバイオ燃料の話を見たが70億人のエネルギーを供給できそうもない。
昭和の中期、家庭での電気の契約が15A程度の時代ならバイオ燃料でなんとかなったかもしれないが。今は家族4人が別々の部屋で1000Wのエアコンを使う時代だ。
(AとWの計算については中学校の教科書を見直してください。(笑))