2030年度に温室効果ガスを「13年度比46%減」

温室効果ガスは日本ではCO2の対策だけでいい。
他の国ではCH4、メタンの問題もある。
CO2は基本的に化石燃料から発生する。
木を燃やした場合は光合成量との相殺で発生とはみなさない。
なら木を燃やしてエネルギー源にすればいい。
悩ましい杉やヒノキをどんどん伐採すれば一石二鳥だ。
ところが木の燃焼のエネルギーはあまりにも小さい。
BBQのときに炭火とガスとでお湯を沸かせばすぐに分かる。
つまり化石燃料以外の選択肢が無い。
次に政府が提案している再生可能エネルギーを考える。
太陽光発電
何度もここで書いているが、家庭で設置しても回収に20年かかる。
それも政策で高額で買い取ってもらっての話。
通常の電気料金で発電量を考えると設置コストの回収は無理っぽい。
さらにこの高額買い取りのコストを一般の私達が毎月支払っているのも納得行かない。
風力発電
我が家の屋上にも設置したが数年で壊れた。
発電機を一定以上のスピードで回すためには5m以上の風が必要。
平均5mは住宅地では強風の部類だ。そんな日は少ない。
20m以上では負担がかかりすぎるため制御がかかる。
さらに高回転で動く物理的負担が続くため、メンテなしでは機械の寿命は案外短い。
海沿いの風の吹きやすいところでは有効だと思うが。これも風のない穏やかな日はただのオブジェ。
設置コストの回収にかなりの年月を要する。
水素
そもそも水素はエネルギー源、化石燃料のように土の中から出てくるのなら理想的だが人間が作るとなると話が違う。
高校で習う熱化学方程式を使うとわかることだが、エネルギーを持つものを作るには同等のエネルギーが必要だ。
光合成でCO2からCとO2を作るためにはエネルギーが必要。当然太陽光が使われる。
CとO2が反応すれば逆にエネルギーが出てCO2が発生する。
水素を使うときはクリーンなんだが作るときは同じ量以上のエネルギーを使う。
そのエネルギーはどこから持ってくるのか。

上記の再生可能エネルギーはお金をかければ不可能ではない。
その代わり電気料金が最低でも今の3倍程度になるはずだ。
つまり「2030年度に温室効果ガスを13年度比46%減」は他人のふんどしで相撲をとっている、口先だけの政策。少なくとも政府も役人もそう思っているはずだ。
実際、これまでの京都やパリの決定事項を何もクリアしていないじゃないか。
強いて言えばクルマの燃費が向上してガソリンの消費量は下がった。
日本ができることはまず原発を動かして、再生可能エネルギー発電施設を増やして火力発電を元の割合以下の30%にすることだ。
実はこの程度の数字がスタートライン。
スタートラインにつくのも難しいという話だ。
緊急事態宣言でちょこっと経済活動を止めるだけでこれだけの大騒ぎ。
2030年度に温室効果ガスを「13年度比46%減」なんて絵に描いた餅。