トヨタ自動車米国で大規模リコール

トヨタ自動車が、米国で販売した車の暴走事故の再発を防ぐため、過去最大規模の自主改修に踏み切ることを決めた。
今年8月、カリフォルニアで一家4人が死亡する交通事故が起きた。
踏み込んだアクセルペダルがフロアマットに引っかかって戻らず、スピードが落ちなかったのが原因だった。
トヨタはこの事故を受け、「プリウス」「カムリ」など8車種を対象に、フロアマットやアクセルペダルを交換する。
改修対象は430万台と、トヨタの米国の年間販売台数の2倍近くに達し、数百億円の費用がかかるという。
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リコールは手間暇かかる話だが決してメーカーや販売にとってマイナスではない。
よく月末や年度末などの週末に○○フェアなどと客寄せのチラシを折り込む。
当然TVCMや新聞広告にも宣伝費がかかる。
さらに販売店では飾り付けやプレゼントなどを用意する。
一回の販売てこ入れでかかる費用はバカにならない。
だからといってお客が集まる保証はないし、来たにしてもプレゼント目当ても多い。
ところがこのリコールというのは案外うまい。
まず宣伝経費はほとんどかからない。
新聞などの報道が大々的に宣伝してくれる。
さらに特定車種の特定年式のオーナーが必ず来店するわけで集客効果絶大。
さらに待っている時間に営業活動ができる。
高年式のリコールなら今ひとつだが販売してから3年以上経っていれば
新型車を見せて買い換えを薦められる。案外効果があるらしい。
さらに整備部門はリコール部品交換の際にちょいと点検。
ワイパーブレード、ブレーキパット、オイルなど交換を薦めたりする。
今回のアメリカでのリコールはアクセルペダルとマットの話。
確かに交換の手間と部品代を考えるとそこそこのマイナスではあるが
古いクルマのユーザーが勝手にお店に来てくれるというのは営業にはおいしい。
話変わって
今回のトヨタ騒動はアメリカの日本車たたきと言えなくもない。
マットにペダルが引っかかるなんて気がつかないで運転する方がおかしい。
今のクルマはフロアマットが固定できるものが増えたが一昔前はすぐにずれたもの。
特に社外品の安物はつるつるしていてすぐにずれた。
ちゃんと気をつけるのが大事である。
それを100%クルマのせいにするのがいかにもアメリカらしい。
もともとアメリカ人はぼろいクルマでも気にしないで乗るタイプが多いのにね。
三菱のように目先のことに気をとられてリコール隠しをするのは問題。
トヨタのようにマメにリコール処理をするのはブランドイメージを高めるだけでなく
顧客が店に来る機会にもなってかえってよろしい。