元日の夜

2024年元旦

月は21時半に出て、22時すぎに視界に入った。すっかり遅くなった。

世間では初詣、初日の出、実家でのんびり、交通機関の混雑、観光地で豪遊と浮かれた人たちであふれるはずだった。浮かれた番組見ながら大晦日の夜にスーパー、浮かれた金持ちが買わなかった売れ残りの半額シールを貼った刺し身や天ぷらをつまみながら夕食を食べるはずだった。
ところが16時すぎ、珍しくスマホから緊急地震速報。見ると能登半島「なーんだ、遠いや」と言っていたらグラグラ揺れた。テレビを付けると既に全局地震報道体制。なんと震度6震度7というではないか。
数分で津波警報、こりゃ大変だ。
しばらくことの成り行きを見ていた。3.11の反省から、というのはわかっているがNHKの絶叫はいかがなものか。全然安全な東京のスタジオから全国に向けて「逃げてください」と絶叫するのである。できれば逃げろと放送するのはローカル局の仕事、キー局は正確な報道をすべきではないのか。NHKは公共放送の大義を果たしているという自己満足に近い、もしくはちゃんと避難を呼びかけたというアリバイ作りのための放送に徹していた。避難の必要のない私らには虚しく聞こえる。
さらに、これは放送局のせいではないのだが「津波警報」「大津波警報」である。本震のあと数分で津波警報、30分ほどで大津波警報が出た。各局海に向けたカメラの映像を流し続けるのだが、多少の潮位の変化はあったものの(津波は起きた) 3.11のような人命に関わるような被害は出なかった。40年くらい前の日本海中部地震でも津波で人命が失われたが、死者のほとんどが海岸で遊んでいた人たちであった。家にいて流された人はいなかったような。北海道奥尻島津波災害では街が一つなくなる被害が出た。津波を予測するのは難しい。が、3.11の反省から過小に予測するのはダメなようでたとえ1m程度でも大津波と発表することにしたのか。3.11のように「2mと発表して10mの津波が来たじゃないか」と突っ込まれるのを嫌がって、科学的な根拠で警報の発表していないのではないかと疑う。
地震から6時間経っているのにまだ警報が出たまま、チリ地震じゃあるまいし地球を半周して津波が来るとも思えない。ちょっと心配だから、という理由で警報を出すのはやめて欲しい。
イソップの嘘つきのオオカミ少年になるのは避けて欲しい。警報は信頼があるものにして欲しい。

今年はどんな年になるのだろうか。まさかの元日からの大事件、災害である。
3.11は2011.3.11、1が並ぶ日はなんとなく嫌な感じである。阪神地震も1月15日、関東大震災1923年9月1日11時58分。
もう一つ、せっかく3時間4時間の正月トクバンを組んでいたテレビ局も大変、結局楽しみにしていた格付けも放送しなかった。21時からの相棒は見にくい地震画面の中でなんとかオンエア。

ちなみに地震報道も1時間も経つといよいよ飽きてきて、昨日録画した「紅白歌合戦」を見ることに。