テントに倒木直撃、首相にパイプ爆弾

和歌山で日本の首相にパイプ爆弾を投げつけた、という大ニュース。
去年に安倍元首相に手製の銃で死亡事件があったばかりである。今回は首相に怪我はなかったそうだが、そこが問題ではない。爆弾が爆発したことが問題である。
つまり、死傷者が出なかったのは偶然でしか過ぎないわけで、警備の失敗は歴然である。とは言っても、実際にはあの程度の警備体制が限界だというコメントが多い。
私が食いついたのは、犯人が爆弾を投げた直後の映像だ。白髪頭の私服のおじさん2人が犯人に飛びついている。私はすっかり私服警官だと思っていたが、実際は本当に普通のおっさんだったという。テレビで見る限り60歳以上、そして最初に犯人に飛びついたおっさんの動きは比較的ゆっくりである。訓練されたSPの動きとは違っていた。後の報道では地元の漁師だそうだが。
もちろんお手柄である。もし、このおっさんがいなければ2つ目の爆弾の導火線にライターで火をつけて、一般人を巻き込んだ災害になっていたはずである。
強いて言えば、最初に飛びかかったおっさんは犯人の後頭部に腕を回してヘッドロックで動きを封じようとした。が、相手が素直に頭を出してくれるとは考えにくい。ヘッドロックはプロレスだから通用するわけで。腕を出すのなら逆、ラリアットのように喉元にひじが入るように前から攻撃すべきだったと考える。あの動きを見ると正規の警官ではないことがなんとなくわかった。

もう一つ
神奈川県キャンプ場で、木が倒れて男女が挟まれていると通報。テントの中いた夫婦2人が倒れた木の下敷きになり、妻(29)の死亡が確認、31歳の夫も胸の骨を折るなどの重傷。
というヤフーニュース。このニュースは全国のテレビでも報道された。
運命としか言いようがない、どうしようもない事故であった。そもそもが有料のキャンプ場で被害者になんの落ち度もない。勝手に河川でキャンプというのとは違うのである。本来安全なはずのキャンプ場で、というのがどの報道でも見られる。
自然現象というキーワードで考えると、事故が起きたのは16日午前3時。前日15日は関東地方では大雨だった。集中豪雨ほどではないが東京近辺で24時間雨量が30mmを超えていた。この被害にあった夫婦のグループは強い雨の中でキャンプを楽しんだことになる。雨も自然現象、自然を楽しむのにマイナスではない。が、雨の中で無理してキャンプを強行する理由があったのだろうか。
地図で調べると相模原市橋本からほど近い、決してとんでもない山奥でもない。近くに道志川が流れている。道志川とキャンプ場というと何年か前に女の子が行方不明になった事件があった。また、その前後にも道志川というキーワードの事件が数件。君子危うきに近寄らず、数万分の1という確率なんだけど他のキャンプ地よりは事故が起きやすい。今回は子供が絡んでもいないが、29歳で死んでしまうのはさぞ無念だったことだろう。
キャンプは大ブームなんだけど、自然の山や川は決して人間に優しくないのである。