タモリ…ウクライナ特番“ほぼ無言”

タモリはかなり利口な人だ。番組のテーマや台本への理解力もあるだろう。もともとはコメディアンでもあったから笑いのツボも心得ている。さらに誰かの話を無理にかぶせたり盛ったりしないし、オウム返しもしない。
ウクライナ事案では「ロシアけしからん」「民間人かわいそう」というコメントしかできないのである。それ以外のこれまで多く言われてきたこと以外に何も出ない。ジョークなどと言ったら「不謹慎」と叩かれる。私は見ていないが多分饒舌なアナウンサーが進行してわかったことをいうコメンテーターが何人か出ていたのだろう。何を言ってもオウム返しになる。難しい顔をして黙っているしかない。
裏を返せば、多くの報道は同じネタ元同じ映像で同じことを言っているだけ。最近はこのニュースが始まるとその日1回目は見るけど2回目からはチャンネルを変える。そもそも誰も現場に行っていないのにニュースを作らなければならない。これだけ映像文化が進んだ時代に戦闘シーンは皆無。砲撃シーンも断片的で本当に砲撃しているのか訓練の様子なのかも定かではない。さらにウクライナ軍の活動も全く出てこない。2020年代の今に1980年代の8ビットゲームの情報量しかない。ネタが無くなると「家がなくなった」「子供と逃げてきた」というウクライナ人のインタビューが続くのだ。地図を出して「赤いところがロシアが占領した」となると昭和10年代から30年代のニュースである。実際の映像も証言もないままの報道である。
話が戻るが、このニュースをみてわかったことを言えばアホに見える。結局「けしからんかわいそう」というしかない。二人目以降のコメントはカブせるか盛るだけである。難しい顔をして黙っている方が、テレビ的ではないが賢明な態度だ。

もう一つ
TBS三谷幸喜のニュースキャスターを楽しみに見た。彼がどのくらい弾けるのか楽しみだった。ただし、映画の宣伝でのゲストではなくレギュラーのMCだからやり過ぎると飽きられる。最後にシールだけで少し弾けて終わったのが三谷らしい。アホを売り物にしている人たちをながいじかん見せられるよりは、利口な人たちを見ている方がいい。