19時30分からヒロシマをテーマにした
「きのこ雲の下で何が起きていたのか」をみた。
有名な白黒の写真が動き出すなど、素晴らしい企画だった。
できるだけ、当時の悲惨な様子を具現化して見せるというのは大切なことだ。
さらに専門医師が監修してやけどのひどさを考証していた。
戦争が終わってから生まれてきた人たちにはこのような伝え方が正しいと思う。
ところがである。
結局、70分の番組で2枚の写真と写っていた2人の証言だけなのである。
後半になると、当時を語るおじいさんおばあさんのインタビュー番組になってしまった。
制作側としては、この写真にまつわることから原爆を表現したかったのだろうけど。
経験者の証言というのは大事ではある。が、あってはならないことだが
役者が演技で証言したとしても私達にはわからない。
つまり、語り部は諸刃の剣である。
私のような視聴者を意識したのか、最後におじいさんの火傷のあとを映していた。
証言より映像のほうが説得力があるということだ。
NHKではこの戦後70年特番を目玉としてシリーズで放送するそうだ。
沖縄戦では証言からアニメを制作したという。
以前にもここで書いたが、一連のシリーズの共通項は悲惨さ、被害者だけなのだ。
日本の加害者としての戦争はなぜかやらない。
私達は被害者です、と、ひたすら言い張るのは韓国人の外交と同じになってしまう。
80年前、75年前に日本が戦争に向かって行く時に、何かに加担して
世論を戦争に導いたマスコミの責任をこれっぽっちも感じていないようだ。
まあ、反省として基本的に反戦、戦争は悲惨だということを言っているだけマシと思うべきか。