「美味しんぼ」しばらく休載

この事件にはポイントがいくつかある。
整理してみた。
ポイント1 福島
原発事故に関わる住民たちは、地震津波にプラスして大変な苦労をしている。
これは誰も疑うところではない。
この人達が苦しんでいるのは、放射線障害ではない。
ここは60年前のヒロシマとは違うのである。
長引く避難生活、そして、線量が多くて危ないという風評被害
政府が地図を出して『ここが危ない』と言っているものだからどうしようもない。
そういうところには避難して人は住んでいないし、作物もない。
事故当時に多少なりとも放射線を浴びたから危ないという風評被害
もし、それが危ないのなら医療現場に勤めることも
レントゲンやCTを受けることも福島ショックと同様になってしまう。
そういう科学的な定量的な検証がないままの議論にうんざり。
ポイント2 マスゴミども
ところが、私も含めて、ちょこっと現地へ行ってわかったような顔をする輩がたくさんいる。
特にマスゴミどもは口では復興とか絆とかきれいな言葉を並べているが
本当に避難して苦痛を感じている人のための報道をしているか疑問だ。
3.11当時は線量計を振り回してここが高いあそこが高いとヒストリックに叫んでいた。
新聞ではご丁寧に各地の線量が書かれていた。
あれを見て、どうすればいいのか。
ただただ不安を煽ることに終始していた。
おまけに、ガソリンが無くなるとか食べ物がなくなるとか電気がなくなるとか。
自動車の絶対量が変わらないのにガソリンの量だけが減るわけ無いだろ、
というマスコミはなかった。
ポイント3 美味しんぼ
私も大好きな漫画だった。
我が家の書庫にも100冊弱並んでいる。
緻密な(?)取材や味の表現、食べ物の歴史や紹介など喜んで見ていた。
ところが、いつの頃からか一度やったネタをまたやるというパターンが。
ストーリーでカバーしても根幹となる食べ物のくだりが同じではねえ。
と、読むのも買うのも遠ざかってしまった。
ストーリーだって同じメンバーの話では広がりはそれほどない。
そこで、タイムリーな社会現象を取り上げるという企画が増えたわけだ。
早い話がネタ切れ、よくぞ今日まで長く続いたものだとファンとして賞賛。
肝心の食べ物のくだりがマンネリしたので社会現象の方をセンセーショナルにしたわけか。
ずいぶん前だが、美味しんぼで『いじめを許すな』みたいな回があった。
いじめられている子供を食べ物で励ます、という話。
話自体は決して悪くはなかったが、設定に無理が出始めた頃と認識している。
今回の休止で、実は作者が一番ホッとしているのかもしれない。