JR北海道と福島原発汚染水事故

毎日のようにニュースになるネタである。
基本的にけしからんと批判的に書けば正しいのだろうが。
視点を変えて考えてみた。
JR北海道について
人の命を乗せているのに怠慢、という報道だしニュースコメントである。
旅客列車火災など一歩間違えば、と考えればぞっとする。
ところがである。
一度北海道に行ってみるとわかることがある。
とにかく広いのである。
そのスケールは関東に住んでいるとまったくわからない。
北海道旅行をした時、バスの運転手に聞いた。
「どうして北海道はこんなに空いているのに死亡事故が多いのか。」
すると
「事故が起きて救急隊が来て病院まで運ぶまでの時間が長すぎて
助かるはずの命も途中で死んじゃう」と言われた。
こちらで当たり前の感覚が北海道では違うのである。
鉄道の保守管理もそれに近い論理がある。
関東とは違って駅間も猛烈に離れている。
その上、輸送量や職員の数は少ないわけで。さらに、気候も厳しいわけで。
だから手抜きでいいというわけではないが、同じ精度を求めるのはかわいそうだ。
もともと人口も少なく路線は長く、収益性から言えばかなり厳しいのに
マスコミやネットでけしからん、東京周辺みたいにちゃんとしろ、
と、こちらの価値観を押し付けるのはいかがなものか。
「そこまでできません」とJR北海道が開き直った瞬間に倒産である。
民間会社なんだから十分ありうる。
マスコミ、無責任に批判する人たちよ、あんたなら責任を負うことができるのか。
福島原発の汚染水問題も同様。
漏れたの、アルプスが止まったのと批判しているが
じゃあ、あんたたちがここに来てナントカしろよ、と言われてなんとかできるのか。
放射線の中での作業は精神的に過酷であろう。
それも何もかもが初めての経験である。
ミスや失敗はある意味仕方がない。
作業員たちが原発事故を引き起こしたわけではないのである。
手っ取り早い、気楽な批判や攻撃はガキどものいじめと何ら変わりはない。