1964年の東京とファミリア

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1964年のモーターマガジンの記事の続き。
目を引いたのが首都高マップである。
ランプの見取り図まで記載されている。
今となってはなんで??という感じだがよーく考えてみると
この年に首都高が初めてできたんだよね。
当時の人達はおっかなびっくりだったに違いない。
もう一つ。
初代ファミリアである。
高らかに値段をうたっているが、今とは感覚が違うだろう。
調べると公務員の初任給が19000円とある。
だいたい今は当時の10倍だな。
とするとファミリアは450万円。レクサスの安いISクラスになる。
やはり、自家用車は高嶺の花の時代か。
スバル360でも35万円はしたようだ。
ちなみに当時大企業に務めていた父親が初めて中古車を購入したのは1969年くらいかな。
ボロっちい空冷の軽自動車だったけどそれでも当時としては早いほうだと威張っていた。
1970年公開の山田洋次監督の『家族』のワンシーンに
「クルマで迎えに行く」というと「自家用車があるのか」と驚くシーン。
次のシーンで360の軽自動車が満杯でのろのろ走るシーンとなる。
当時、普通乗用車を持つなんて金持ちしかいなかった。もしくはマニアだな。
最後の写真は箱根で大々的にテストしたという記事。
見晴らしがいいのでスカイラインだろうか。
もともとクルマが高嶺の花の上、箱根の頂上で走行テストできるような車種はきわめて限られていたか。
黎明期の良い時代である。
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