JR西前社長は無罪主張

乗客106人が死亡した尼崎脱線衝突事故で業務上過失致死傷の罪に問われた
JR西日本」の前社長・山崎正夫被告の初公判のニュースである。
肉親をぐちゃぐちゃにされて殺された遺族にとって一生消えることのない悲しみ。
それも106人という前代未聞の交通事故である。
鉄道というのは本来とても安全な交通機関だ。
なのにどうして…となったときに管理責任を追求されるのはしかたない。
ただし、それはあくまでもシステムの異常を見過ごすなどのミス(故意もありうる)である。
ところが、当時ATSなど正常だったようである。
今回の争点はATSのバージョン。
例え運転手がおかしくなっても最新バージョンなら…というわけだ。
ただしこれも運転手が病気の発作などで意識がなくなるなどが前提。
運転手が故意に120km/h以上であのカーブに突っ込んでいくことは想定されていない。
航空機でも鉄道でもバスでもすべて運転手に委ねている。
運転手が生きていれば、責任をとってもらうこともできたのだろうが。
部下がヘマをしたときの上司やトップの法的責任がどのくらいあるのか。
人を使うというのは難しいものだ。
東京駅や新宿駅でぼんやり列車を見ているとよくぞこれだけの運転手が
正確に列車を走らせている奇跡に感激するのである。