今さら中秋の名月

何日前だよ、と言われそうだが、せっかく撮影したので

さて、先日の小松旅行の話。
帰りの便、出発1時間以上前に放送で「羽田行きは到着が遅れるため5分出発が遅延します」羽田からの飛行機が到着、ほぼ満席だったと思われる人数が降りてきた。満席かどうかでも遅延は発生する。そして、登録メールに「羽田行きは満席です」と書いてあった。機材は737-800、小型機とはいえそこそこの人数乗れる。そして待合所にはそこそこの人が待っている。満席は間違いない。
さて、グループ1から搭乗が始まった。最近は二次元バーコードの読み取り機の性能が良くなったせいか何度もかざすということが少なくなった。私は後ろの方の席なので早めに機内に。どんどん人が入ってきて機内は一杯、満席である。結局定時より13分遅れ、遅延時刻より8分遅れでプッシュバック。
最近のニュースでもやっているように日本海から東北に秋雨前線があり台風で活発化。関東地方でも所々で雷雲が発生していた。ということで飲み物サービスは中止、キャンディを一粒づつ配るということで、降下時にはCAが座れるようにした。
愛知県東部から太平洋に出て伊豆で東京管制とアプローチの交信というところでパイロットから機内放送。「左窓から見えていると思いますが東京湾に雷雲がでています。雷雲を避けて飛行しますが羽田の状況次第では到着は大幅に遅れるかもしれません。」
すると機内ががぜんざわざわである。隣に座ったおばちゃんは私が見ているスマホのフライトレーダーをチラチラみている。「これがこの飛行機だよ」とおばちゃんに見せると不思議そうにのぞく。確かにアプローチ機の列が房総沖で大きく蛇行している。楽しみにしていた東京上空ルートは18時を過ぎたので諦めることに。
おばちゃんは私に「どのくらい遅れるかねえ」と聞いてくる。「あと20分か25分で着陸かな。」「私達乗り継ぎで福岡行きに乗るのだけど」と珍しい紙のチケットを見せてきた。羽田発18時50分と書いてある。「このままだと着陸が18時30分すぎ、スポットに到着に5分、機体から外に出るのに5分、ギリギリか間に合わないかも。」と言うとため息。ところがである。奇跡が起きた。羽田は都心ルートの最終のあとランチェンして北風運用になった。房総沖で蛇行していた機体は最短距離でRW34Lに向かう。そしてさらにその列からなぜか私の機体が右にずれてRW34Rに。前に機体がなくランチェン後の一番で着陸した。
着陸は18時23分。一番隅っこのスポットに入った。おばちゃんたちに「良かったね。これなら間に合うよ」というと喜んでいた。聞くとおばちゃんたちは福岡の人で22人の団体だそうだ。さらに着陸のあと機内アナウンスで「千歳行き、広島行き、福岡行き、伊丹行きの乗り継ぎのお客様は地上係員の指示にしたがってください。」なんと数十人の複数の団体が乗り継ぎするということだった。実際はどうかはわからないが、乗り継ぎの団体が来なければ次の便は出発しにくいよなあ。出ちゃえば航空会社は遅延よりも損害が大きくなる。さらに福岡便は門限が厳しいので大幅にな遅延は困る。などなどの大人の事情があったのか、出発の遅延よりさらに遅れることなく到着できた。おばちゃんたち様々である。おまけに上空から雷も見られたし動画撮影もできたし。
上空ホールドで陸地から離れていき左の窓から新島が見えたときはどうなるかと思った。適度に揺れたし、なかなかスリリングなフライトだった。