海底地形図を調べてみた。
教科書にも出てくるように日本はユーラシア、北アメリカ、太平洋、フィリピン海の4つのプレートが交差している。理由はわからないが太平洋プレートの沈み込みが強く平均8000mの日本海溝を形成している。それに対してフィリピン海プレートは比較的軽いのか深い海溝を作らない。ただし歴史を見ても大地震のサイクルが日本海溝の地震に比べると短い。1945年前後に起きてから80年で危険期に入っている。
関東大震災は以前に87年周期という論文を見たことがある。90年を過ぎた頃から石原都知事が防災訓練を拡大したのを思い出す。実際には100から150年周期で南海トラフとは性質が違うように思える。東北の津波被害の研究もだいたいその周期ではないか。3.11と同程度の地震と津波の記録は800年以上前という。
さて、南海トラフは日本海溝と違ってそれほど深い海溝を作らず直線的でもない。なだらかに湾曲している箇所が連続しているように見える。昨日の震源の日向灘も同様に豊後水道に向かって湾曲している。その西側斜面の宮崎県南部で逆断層が始まり都井岬沖で止まったのではないか。だから鹿児島県では被害が出て大分県では出なかったという説明がつく。
つまり、恐れている南海地震はその東側の高知県沖が震源で紀伊半島沖まで断層が破断すればM9クラスの大地震となる。こま切れに破断が起きればM7程度、陸地から遠いので被害は最小限で済む。
逆に最悪のシナリオは高知県沖で破断が始まり連鎖的に静岡県沖まで進んでしまうこと。3.11は宮城県沖から茨城県沖まで破断したと考えられている。距離にして200kmから250km。これでM9クラスだったから、連鎖的に300kmを超えて東南海地震が起きれば3.11の再来となる。
多分同日には起きないだろうが東南海地震が続けて起きたとすればまたM8クラス。ダブルパンチで日本経済に深刻な打撃を与えるだろう。