化学の時間、西新井駅で爆発 缶には強アルカリ性の液体

というニュース。
爆発したあとに、液体を浴びた人が「熱い」と言ったとか。
第一報として「強アルカリ性物質」というのがあった。
その後、パンと音がしてカンが割れていたという。
炎や煙が出ていないことから、火薬や起爆剤が使われたのではない。
ということから分析してみた。
強アルカリで気体が発生するのは金属との反応。
高校の化学で、イオン化傾向の大きい金属と酸で水素が出るという反応を学習する。特にAlは両性酸化物という位置づけで酸だけでなく塩基とも反応して水素を発生する。となればアルミ缶に酸か塩基を入れておけば加圧による破裂はありうる。起爆装置もいらない。煙も上がらない。
犯行に使われたアルミ缶は炭酸対応の耐圧カンではないのですぐに破裂するかもしれない。
先程のニュースで「洗剤を入れていた」との犯人のコメント。洗剤で強アルカリとなると「パイプクリン」かな。洗剤ですぐに思い浮かべる漂白剤は酸と混ぜれば塩素を発生するが、破裂後に塩素の独特な匂いがするし、残った液体は比較的無害な塩素酸である。漂白剤は可能性が低い。
パイプクリンは油で汚れたパイプを強アルカリのNaOHやKOHでけん化して水で洗浄できるものだ。洗剤というのならこれが一番近い。