成田、FedxMD11強風で着陸失敗

朝に成田空港の事故のニュースで目が覚めた。
まだ、何も事故の原因はわかっていないが
自分なりに考察してみた。

1.MD11のなれそめ。
もともとは70年代にダグラスDC10として就航している。
当時ボーイング747につづくワイドボディの機体として
注目を集める。
日本の航空会社に対する売り込みも鮮烈だった。
ライバルはほぼ同じ大きさ、エンジンの配置も同じという
ロッキードL1011トライスターが有名。
結局DC10がJAL、L1011はANAが採用した。
ANAルートは後に政界をひっくり返したロッキード事件へと発展した。

2.MD11という機体
MD11はDC10の改良版として開発は1986年より開始された。
1990年1月10日に初飛行。1991年から運用を開始。
グラスコックピット化など現在に通じる改良がなされて
200機が製造された。
ところが777、エアバス等の新世代の機体の台頭。
基本設計が古いゆえの短所。
特に空気抵抗が大きく燃費が悪い。
などの理由でその後、改良製造されることは無かった。
機内が広く、3発でパワーもあるためカーゴとして活躍する機会が増えた。

3.MD11の特性
3発のエンジン機はあとにもさきにも無くて操縦は独特。
その上この機体はデリケートな特性があったとされる。
今回の事故に近い事例を見つけた。

1999年8月22日:台風の暴風雨のなか、
香港国際空港へ着陸しようとしたチャイナエアライン中華航空)642便(B-150)が、
不適切な操縦のため強風に煽られ着陸時に宙返りして地上に激突し爆発炎上。
火はすぐに消し止められたが、乗客3名が死亡した

TVで評論家も言っていたが、同系列にくらべて突出して
事故の多い機体でもあった。

4.成田空港
横風用の滑走路が無い
内陸の空港のため風が巻く
等の理由で比較的難しい空港だそうだ。
ただし、これまで大きな事故もない。

5.風
私の家周辺も朝からゴウゴウと北西風が吹いている。
強風を理由にする傾向があるが、航空機はそれほどヤワではない。
特に北西の季節風と風向は安定しているし20mぐらいなら
まったく問題は無いはずだ。

6.残るは操縦ミス
ビデオを見る限り、タッチダウン寸前に風にあおられている。
そのため接地後機体が10m程度浮いている。
旅客機ならタッチアンドゴーとなるところか。
貨物会社の貨物機、パイロットも空軍上がりだったかもしれない。
一度あおれて機首が上がったあとがちょっと強引すぎたかな。

資料 Wikipediaより