テロがどれだけひどいことかを論じるのも何なので違う視点から。
可愛い子には旅をさせよ、ということわざがある。
この意味をわかっている人はどれだけいるのか。
ほんの100年前まで旅というのは庶民には楽しみとともにつらいものだった。
そもそも、交通機関はない時代。徒歩だけなのである。
江戸から京都まで2週間かかったという。
歩く以外移動する手段はない。
上野から新宿へ行くのも1日がかりだっただろう。
旅というのは苦労だった。
つまり、可愛い子にも苦労をさせろという意味だった。
ところが、いつの間にか旅は快楽、物見遊山ということになった。
ヒマとカネがあれば良いのである。
その引き金は戦後の修学旅行だろうね。
有名な観光地をバスに乗って行き、お菓子を食べながら歩くだけ。
予算は中高生で10万円にもなるそうだ。
車窓を見ること無くおしゃべりやゲームに夢中。
何も考えず何も調べず何の目的もなくただバスに乗せられて歩くだけ。
それが旅だと学校が教えているから仕方がない。
日本に来ている外国人観光客を見て驚く。
多くが少人数で地図を見ながら歩いている。
宿泊もずいぶんチープなところを選んでいるそうだ。
日本式のバカ旅行をしているのは中国人だけだ。
話がそれた
旅には肉体的な苦労や危険がつきまとうということ。
平和ぼけした金余りの日本人たちは世界のいろいろな観光地に出没する。
ところが、ご存知のように世界情勢は微妙な状況。
至る所にテロの危険もある。
今や観光立国のエジプトでさえ危険な行き先になっているそうだ。
このご時世、アフリカや中東に旅行するというのは覚悟のうえではないのか。
もちろん悪いのはテロなのだけど、死んでしまっては誰のせいにしても後の祭り。
それにしても、マシンガンに撃たれるというのは確かに日本では経験できない。
貴重な経験とも言えるが死んでしまっては意味が無い。
いまどきのアフリカなど旅行するものではない。
君子危うきに近寄らず、なのである。