今日の日テレのバンキシャは興味深かった。
津波の被害を保存するか否かというネタ。
当然、地元の人達は賛否両論。
近しい人を失ったショックを残すというのに抵抗があるという。
当事者にしてみればごく当たり前の感情で理解できる。
しかしである。
そういう心に傷を負った人に限って忘れないで欲しいという。
その辺から矛盾が生じるわけで。
良い思い出も悪い思い出もなくなってしまうのは時間が経つほど悲しい。
広島でも長崎でも傷跡を保存することで悲劇を次世代へとつないでいる。
神戸ではわざわざ大金を使って被害を再現している始末。
一度消去してしまえば歴史遺産は消えてしまうわけで。
後世に伝えるためにもできるだけ保存すべきだと思うのだが。
人間の感情はそう簡単に割り切れないのは仕方が無い。
初夏の頃、被災地を取材に行った時、ボランティアらしき人から
ずいぶんひどい事を言われた。
確かに、泥だらけ汗まみれで瓦礫を片付けている人から私らを見れば文句の一つも言いたくなる。
しかしながら、悲惨な事実を隠蔽、消去することが正しいことなのか。
被災者の中にも、ぜひ多くの人に見て欲しい、という人がいるときく。
こういうことに正解はないのだが。