認知症の南田洋子さん脳梗塞、長門裕之の…

芸能ニュースでさかんに取り上げられている。
悲しいのは、病気や介護ではなく長門の著書の宣伝であること。
命の尊厳という話はよく聞く。
尊厳というのはどういう意味なのか、最近のニュースを見るにつけて考えさせられる。
とにかく死ななければよい、というのが尊厳の意味なのか。
私の年齢になると、知人から親の介護の話を聞くようになる。
ちょっとぼけてきた、という軽い話から寝たきり、シモの話まで。
人それぞれ、人生それぞれなのでこういう話に結論はない。
だからこそ多くの人が悩み苦しむのだろう。
私を含めた一般の人と違って医療関係者はちがう感覚である。
毎日、人の死と向き合っている。
家族の悲しみや苦しみとも毎日携わっている。
こういう職業の人は時と場合によっては死なせてあげたいと思うこともあるそうだ。
苦しむことなく最愛の家族を苦しめることなく死にたいと思う患者は多いそうだ。
ところが医療の発達や家族の強い希望で延命をすることも多い。
こうして人為的に無理矢理延命することが命の尊厳と言えるのか。
まして今回のマスコミのように本を販売するための延命が
本当に命の尊厳を考えているのか、いささか疑問に思った。
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数年前までは命にたいしてそれほどの深い考えは無かった。
しかしながら命にかかわる大病をして医師より私の生存率の説明を受けてから
少しはまともに命というものを真剣に自分の問題として考えるようになった。
人生や死には正解は無い。