最近観た映画、寅さん

寅さん、サラダ記念日
三田佳子、シリーズも終盤である。
ロケ地は私のふるさと小諸市
市民と渥美に親交のあることでロケが実現したとか。
小諸市内に渥美清の記念館もある。
以前にもここで書いたことだが
この映画のロケ中に私は実家を訪れていた。
縁日のシーンは実家近くの大塚酒店の駐車場で行われた。
ちなみに三田佳子がいた病院は私の祖母が入院死亡した病院である。
祖母のお見舞いに何度か入ったことがある建物だ。
祖父母が昭和の末期に死んで、実家にいた父の兄夫婦も平成初期に60歳70歳で死んでしまい実家そのものが無くなってしまった。(実家と書いているが正確には父の実家である)
伯父伯母は私を実の子供のようにかわいがってくれた。
小学生になってからは夏休み冬休み春休みは小諸で過ごした。
夏休みの半分を過ごしたこともある。
高校生大学生になっても小学生の頃と同じように祖母伯父伯母に甘えていた。
そんな頃に小諸で渥美清山田洋次を見た。
渥美清は映画で見るよりも遥かに歳をとっていてドウランを真っ白に塗りたくっていた。動きも弱々しく映画で見た寅さんとはだいぶイメージが違う。
この作品を最後に渥美清の大活躍は終わり、主役が満男にシフトしていく。
数年後には死去してしまったわけだ。
比較的若くして死んだ伯父伯母と小諸の街と寅さんがリンクしてしまうのである。
その後、小諸市北陸新幹線のルートから外れてしまい街は寂れていくと住民は嘆いた。
高速道路の小諸インターも小諸市の西のハズレの山の上にあってとても使いづらい。
宿泊施設は駅前にビジネスに毛が生えた程度の古い観光ホテル。
懐古園の下に老舗の中棚温泉(りんご風呂が有名)
浅間山の麓に2件宿の菱野温泉、浅間山荘がある。
山田洋次の美学には小諸市は合わなかったらしく冒頭のテーマ音楽の映像がいつもなら江戸川河川敷だが小諸のお祭りの様子を流しただけ。懐古園や温泉宿のシーンも無かった。
また、おばあさんの家や三田佳子の下宿場所も浅間山の見え方からし千曲川の向こう岸の集落、市街地から離れているロケ地(設定)だった。
撮影の時期はバブル期に古い町並みを壊して新しい建物が乱立してきた頃で山田洋次のお眼鏡に叶わなかったか。