「ゆとり」批判はどうつくられたのか、書評

佐藤 博志 , 岡本 智周(著)
正論だけで書かれている。
俗にいうゆとり教育の馴れ初めから丁寧に解説している。
最終的にゆとり教育は失敗だったのか、ゆとり世代はダメなのか、
というところで、その世代の学生の意見などを書いているのだけど
どれも正論で目新しさがない。
逆にゆとり教育というのは具体的にどうなのか、という解説書として考えれば
評価できるのだけど、表題のインパクトほどの内容は無かった。
「ゆとり」はどうつくられたのか
のなら、まだ納得できる。
せっかく『批判』と銘打っているのだから、徹底的に批判を取り上げて
それに対してのQ&A形式の方が面白かったと思う。
実際、それだけのデータを筆者は持っているはずだと感じた。
私なら
『管理職のためのゆとり世代の扱い方』みたいな表題にして書きたいが
逆に内容は「今どきの若者は」的なおじさん論になってしまい、ボツだろうな。