車内で冷却スプレー噴射→たばこ着火で爆発

スプレーに関する事故が定期的に報道されている。
そもそもボタンを押すだけで液体が霧状に吹き出すというのはどういうことか。
沸点の低い物質の気化を利用したものだ。
吹き出すエネルギーは工場で圧縮という形でスプレー缶に入れる。
気体は分子状態で空間を飛んでいる状態。
液体は分子どうしが一部くっついた状態。
一部をくっつけるためには分子間の距離を縮めるか、運動を小さくする必要がある。
距離を縮めるのが圧縮、運動を小さくするのが冷却である。
スプレーを熱の変化で稼働するのは無理があるから、圧縮して液体にする。
そして外気とつながった瞬間、圧力が高いので外へ出ようとする力を利用している。
エネルギーを圧力という形で保存するところがスプレー缶の優れたところだ。
本来はこういう物質に可燃性を用いるのはふさわしくないのだが
フロンガスは高価な上、今では使用禁止。
物質の沸点が低すぎると、やはり圧縮行程でのコストがかかりすぎる。
例えば空気中にたっぷりある窒素は沸点が-200度くらい。
これは実用的ではない。
安くて沸点が比較的高い気体を探すと結局ライターなどに使う可燃性ガスになっちゃうわけだ。
今、パソコンの脇においてある殺虫剤『ワイパア殺虫ゾル』の成分にもLPガスの表記があり
火気に注意、と書かれている。
もう一つ
この事件の写真が良かった。
R32スカイラインである。
15年以上は走ってきたはずである。
R32はコアなファンが多い。
と同時に、車内でタバコを吸ったりと結構雑に乗っている人も多いのが興味深い。
うちの近所にも停まっているのだが、いつ見ても雨ざらしのホコリだらけ。