70年代の音楽の楽しみ方その六

sl-55
sl-1200

http://audio-heritage.jp/TECHNICS/player/sl-1200.html
より
70年代はアナログ技術が発展した時代である。
一般人の音源はまだアナログレコードである。
あのレコードからどれだけ音を拾い出すかに莫大なお金をかけたのである。
この時期、おおいに話題になったのがダイレクトドライブ(DD)である。
この当時レコードは45回転と33回転があった。
正確な回転数のモーターにベルトやドラムを介して減速してターンテーブルに回転を伝えた。
回転数の変更はギアみたいに半径の違うシャフトに掛け変えていた。
ワウフラッターを抑えるためにターンテーブルを重くするためベルトに大いに負担がかかって
耐久性が下がりおかげで正確性も下がった。
そこで登場したのがDDモーターである。
電子的にモーターの回転数を33回転に制御しようというもの。
この技術はのちにモーターで動くものにことごとく利用されるようになる。
最近では洗濯機の駆動にもDDと書いてある。
当時、DD技術に一歩抜きん出ていたのがテクニクスである。
このブランドもいつの間にかなくなってしまったなあ。
当時人気だったのがSL1200、ターンテーブルのイボイボがセクシーだった。
が、カネのない中高生の身分の私はそれの廉価版のSL55をチョイス。
薄型のグレーのボデイにごっついインシュレーターが結構かっこ良かった。
ちなみにオート機構は無かったので針を下ろすのも、演奏が終わって針をあげるのも
ターンテーブルの回転を止めるのも全て手動であった。
レコードを聞きながらうとうとしているといつまでもカタカタと無音部分を再生し続けた。