震災と住宅その三、木造工法

住宅展示場巡りのつづき、今回は木造。
最初はツーバイフォーの木製サッシで有名な洋風のメーカー。
基本的に柱でなく壁で支えるという構造は強度に対して理にかなっている。
ところがここでも問題があるらしい。
ツーバイフォー工法だから地震に強いという訳でないという。
一つは、材をどのように固定するかということ。
壁と壁はきっちり接合されているべき。
さらに建物の壁と屋根の接合が甘いというのもたまに聞く。
大風で屋根が吹き飛んだというのはその辺が問題。
軸組だとホールダウン金物などで強度を出すわけだがパネル工法は違う考え方。
私が見せてもらったのは釘である。
「うちの建物はこの釘を使っているのです」と見せられた釘は形状は同じだが色が青い。
実際にツーバイフォー材に釘を打ち込んで釘抜きで抜こうとすると…。
なるほど普通の釘は普通に抜けるが青い釘は抜けない。
どうも特殊な樹脂が塗ってあるようで簡単に抜けなくなるらしい。
地震の揺れで建物が歪んだ時に釘が抜けてはパネルの強度が保てないという
極めて当たり前の理屈である。
同じ工法でも強度は違うそうなのである。