阿蘇高森から高千穂へ向かう。
快適な山岳道路を下って行くと目の前に蒸気機関車と客車(気動車だと思う)が現れる。
ブレーキをかけてとりあえず駐車場に入る。
道の駅とある。
どうしてこんなところに機関車や客車、さらにトンネルがあるのか。
ちょうど昼時だったので食事タイムを兼ねて散策する。
蒸気機関車は8620、通称ハチロクである。
大正時代の名機。
たしか最近阿蘇の方で復活運転をしたと聞いている。
客車は車内を改装して食堂として使われている。
これは廃線になった高千穂鉄道の最新型の車両のようだ。
内外装とも綺麗である。
敷地内にトンネルがあってお酒の貯蔵庫として使っているそうだ。
お酒がどうこうよりなぜこんな山の中に鉄道施設があるのか不思議だ。
廃線になった高千穂鉄道は延岡から高千穂まででこんなところは通っていないはず。
トンネルの掲示物を読んでようやくわかった。
日清戦争のあと軍部の思惑もあって九州横断鉄道の計画があったとのこと。
延岡から熊本まで、阿蘇高森まで現在南阿蘇鉄道が。
そして延岡から高千穂まで高千穂鉄道が。
その間の阿蘇の外輪山をくぐるルート23kmが戦後に工事が進むことになる。
ところが高森の大出水で工事が中断、その後国鉄の民営化等で工事はなくなってしまった。
取り残された施設が清算されてこのような道の駅になったとのこと。
80年代に横断鉄道断念、05年に台風で高千穂鉄道も廃線に。
なんとも鉄道マニアには悲しい土地である。