クジラから水銀

本日、もう一本環境ネタ。
昨日の朝日新聞の目立たないところにセンセーショナルな記事。
和歌山太地町の住民の頭髪から基準値を超える水銀が検出されたとのこと。
太地町と言えばクジラの町として有名?!
鯨肉を比較的食べるかと濃度に相関関係がありそうとのこと。
本来ならトップニュースで扱われるべきニュースなのだが
クジラに関してはデリケートな時期でもありネットニュースにも出ていない。
中学の理科で生物ピラミッドというのを習う。
食う食われるの関係には極端な量的関係がある。
人間を例にすれば一回の食事でコメ200g肉100g野菜100gなど約500g食べるとする。
一日三食で1.5kg、1年500kg、本人の10倍の生物を食べて生きることになる。
食物連鎖の上位にいるためにはそのすぐ下に数十倍さらに下には数百倍の生物を食べることになる。
汚染が進んだとき魚1匹あたりの汚染量はたいしたことなくても捕食者はそれを食べ続けるため
体内に汚染物質が蓄積される。これを生物濃縮という。
水俣などの公害病は極端な生物濃縮によって引き起こされた。
クジラは海の食物連鎖の頂点に立つ生物であり生物濃縮が起こることは容易に想像できる。
クジラの保護も大切だがクジラの住む環境の保護の方が人間にはもっと大切なようである。
海外から捕鯨に対して風当たりが強いが、この問題が表面化して行けば自然としぼんで行くのだろうか。
クジラベーコンが食べられなくなるのはさびしいが。